2025年12月28日
今年も間もなく終わろうとしていますね。
本日無事仕事納めを迎えることができました。ご利用いただきました方々、ありがとうございました。心より御礼申し上げます。
今年はどのような一年でしたか。
最近読んでいた学術書に次のような記述がありました。
「今の苦悩の原因は、親や環境、トラウマ、疾患などにあるのかもしれないが、現状の責任をとれるのはあなただけなのです」といった内容でした。「責任をとる」というと、厳しく突き放された印象がしますか?
私の解釈では、セラピーにおいて「責任をとれるのはあなただけ」というのは決して自己責任論ではありません。「あなたの人生という物語の主人公になれるのは、あなたしかいないのだよ」という、至極当然ながらにして忘れられがちなことを指しているのだと思います。
ですから「あいつが悪い、こいつが悪い、あいつのせいだ」という他責の思考が長く続く場合、「いつも他者を責めている私って、一体何なのだろう?」と、「私」に対する眼差し、興味関心を深めていくことの方が、人生をずっと豊かなものにしてくれます。そしてこのとき伴走できるのが、セラピストである私たちの存在なのでしょう。
来年の私の課題は、臨床だけではなく、今年に引き続き「心理療法とは何か」「生とは何か、幸せとは何か」といったことを学術的、学際的に考えていきたいと思っています。
お正月休みは、課題本を読むのとプロジェクターを使った映画鑑賞、少々の料理、ゴロゴロ…に時間を割きたいと思います。事始めに、以前教えていただいた『コンビニ人間』(2016,村田沙耶香著)をやっと読み終えました。唸りました。
