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humanその2

2012年02月05日

本日は「human、なぜ人間になれたのか」の続きです。第一部の話題ですが、とても印象深
い人間の脳についての実験がありました。
目の見えない人がいます。彼は視神経や角膜など目そのものの異常はないのですが、脳の中
の後頭部・視覚野に損傷があるため目が見えません。視覚野は目から入った情報を処理をす
るところです。
その全盲である人に、あるスライドを一枚ずつ見せていきます。スライドには、人の笑った
顔、怒った顔、悲しげな顔、困惑した顔など、様々な表情が一つずつ映し出されています。
被験者はスライドを提示される毎に、「ネガティヴ」「ポジティヴ」と顔の判断をしていき
ます。悲しげな顔=ネガティヴ、微笑んでいる顔=「ポジティヴ」といった風に。
目が見えないのに、その人は正確に表情を判断することができる。目が見えないのにですよ。
これは、人が情動を感じ取って判断するのは、目ではなく脳の扁桃体という部分で行うから
だそうです。情報はどこから入っていくのだろう?という疑問が残りますが、それにしても
脳の機能というか脳の力というものに大変驚きました。
この実験に対し少々意地悪く考え、では「仏のような顔をした詐欺師などが目の前にいたら
その表情をどう判断するのだろう」という疑問が生じますが、これはたとえ視力に問題はな
くても難しいことなので、あくまでも表情ということなのでしょうね…。人物の意思と表情
が一致している場合なのでしょう。
スプレーマム

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