2016年06月10日
日に日に暑くなってきました。今夏は猛暑になるかもしれないとの予報ですね。
今日はお昼に久しぶりにBOOK HOUSE(神保町の絵本屋さん)へ行き、読みたかった宮澤賢治の『よだかの星』を買ってきました。『よだかの星』の絵は、ノンフィクション作家、柳田邦男氏の著書『犠牲(サクリファイス)ー我が息子・脳死の11日』の表紙に使われていたので以前から気になっていたのですが、物語の大筋を知っていたので(一時は国語の教科書に掲載されていたようですね)改めて読む気にはなれませんでした。その時は悲しい話だと思っていたので。
よだか(夜鷹、caprimulgus)は醜い鳥とされて他の鳥たちから酷いいじめを受けます。鷹からは紛らわしい名前を改めろと脅されますが、それを拒み、力の限り夜空を突き進み、最後は星に転生する物語です。賢治はこの物語で何を伝えたかったのでしょうか…。これを自己犠牲の物語と読むか、自分の名前を守り抜いたうえでの昇華の物語と読むのか、そんなことを初夏の夜に考えてみたいと思います。