2017年08月12日
8月もお盆休みシーズンに入りました。ぐずついた空模様ですが、比較的涼しくて過ごしやすいですね。
先日はEMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)学会に参加し勉強してきました。発表や講演を聴き多くの刺激を受け、改めてテキストを読み返すなどしていましたが、そのなかにEMDRの治療目標が書かれていました。この治療目標がEMDRに限らず、カウンセリング及び心理療法全般の治療目標として皆様にも有益だろうと思いましたので、簡単に紹介させていただきたいと思います。
治療ゴール
1苦悩と症状の除去
2健康な大人になる
・自己をなだめる能力を育てる
・あらゆる情緒を感じることができる
・自己と外的な意識の感覚を保つ
3大きな社会の不可欠な一員となる
・適切な方法で交流し、情緒的な絆を結ぶ
・境界の設定をし、共感し、貢献することができる
2の3番目、「自己と外的な意識の感覚を保つ」というのは、英語では「maintain sense of self and external awareness」となっています。「セルフの感覚:私が私であるという感覚」というのは理解しやすいかと思いますが、「外的な意識の感覚」というのは、外的な事象に気付いている、外界に気付いている、ということだと思います。反対に「内的な意識の感覚」というのは、自分の内側にある考えや感情や感覚などに意識を向けて気付いている、ということでしょう。
3に関しては、アドラー心理学のなかでも確か「共同体感覚」というような言葉で説かれていましたね。とても大事なゴールだと思いますが、最近はどうも他人に厳しく自己完結した人が増えてきているように思います。
これからセラピーを受けようと思っていらっしゃる方、セラピーを受けている方、良かったら参考になさってみてください。