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変容

2023年09月14日

9月も半ばに差し掛かり、漸く朝晩過ごしやすくなってきました。
方々でコロナやインフルエンザによる学級閉鎖がみられるようなので、出来るだけ注意していきたいものですね。

ちょっと今日はメタファーなお話を…

先日欲しかった九州の焼き物のお皿を買いました。どちらかというツルツルな白肌の磁器よりも、人の手で作った土物の陶器を好みます。土で作られているので水を使って洗う度に微妙に色や形が変わるような気がし、まるで生き物のように感じられて温かい気持ちになります。手に持ったときの感触も何だか優しいですし…。

そしてガシガシ使っていつか欠けたり割れたりしたときは、金継ぎでもしてあげればいいなと思っています。ちょっと高くて時間はかかるけれども専門家に頼んでもいいし、自分で修復キットを買って試してみてもいいかもしれません。ひびや傷や欠けを金(きん)と漆で繋ぎ合わせていく。修復された器は様相が変わり、決して元通りになるのではなく、別の存在感と魅力を帯びてくるのです。

こうやって書いてくると、あれ、これってもしかしたら、心的外傷と回復後の自己の在り方そのものなんじゃないか…と思われてきます。

辛い体験を経ると「ダメな私」「嫌われる私」「不運な私」「穢れてしまった私」などの否定的な自己イメージや自己認知が付きまといます。辛かった体験の記憶そのものは消せませんが、自己認知の変容の可能性は大いにあります。その一助となるものが、私たち心理療法家が提供する心理療法であったり、勿論そればかりではなくて、地域社会やそのほかの安全な人間関係なども大事な回復の場となるのだと考えます。

 

サファイヤメダカ

 

 

 

 

 


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