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三者関係
2012年04月02日
昨夜観た映画はラッセル・クロウ主演の「チェイシング 追跡」(2009)。
一見??という内容ですが、臨床に携わる人なら観る価値はあるかなと思う作品です。出てくる主な登場人物は、出所したばかりの青年、男運の悪い母親と継父と暮らす16歳の少女、青年の再犯を危惧し追跡する警部補の男、の3人です。
育ちもルックスもいい青年の罪は両親殺し。若い女性への殺人(衝動)とネクロフィリアの問題もあります。継父に虐待されている少女は捨て鉢に暮らし、青年の出所をニュースで知ったときからその青年へ接近をしはじめる。中年の警部補は植物状態に近い寝たきりの妻が病院にいて、半ば心を閉ざして生きているけれど、青年を逮捕した人物でもあります。
この3人の生が絡み合っていき、青年や警部補に変化が見え始め…。
少女がなぜこの青年に執拗に付きまとうのか、何となくわかる気がします。非常にピュアで、青年に殺められるかもしれないことは織り込み済みです。この少女の純粋さと怒りと人に対する一縷の信頼とが、彼らを変えていくのかもしれません。悲しい結末ですが。
勿論これはあくまでもフィクションの世界です。こんなことが実際にあるのかわかりませんが、少なくとも人間に対する希望を感じさせてくれる作品です。
↑満開の雪柳です。明日の嵐でどうなるのやら。明日は午後から、暴風に大雨だそうなので、きっちり対策をしましょうね。