2019年01月04日
年末年始休暇もあっという間に終わってしまいました。世間では月曜日からのところが多いようで、電車も神保町界隈も空いていて何とも心地の良いスタートを迎えています。
お節を作ったり初詣をしたりと普通のお正月でしたが、日頃観られないドキュメンタリーを観ることができて有意義でした。一つは1961年の名張毒ぶどう酒事件を扱った、2013年の映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』。
役者陣の演技が間に入るもので死刑囚を仲代達也、その高齢の母を故樹木希林が演じており、その演技力に改めて圧倒されました。この樹木希林という人は容疑者や犯人の母親役をやらせるとピカ一だなといつも思います。
お正月早々重い作品で夜中に幾度か目が覚めてしまいましたが、冤罪か否かではなく、何が真実なのかが十分に検討、証明されることなく闇に葬り去られてしまったところに、権力の恐ろしさを見せつけられた映画でした。
若い人に観てもらいたいなと思います。決して過去の古い事件や他人事ではないと思います。happy な作品もいいけれど、集団社会の圧力や人々の心理、また権力といったものについて考えてもらいたいものです。