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究極の選択

2012年02月22日

何だかまた悲しいニュースがありました。
ここでは詳しく言いませんが、餓死してしまったケースといえば察しがつくでしょう
か。こういう事件を聴く度に、人と人との距離の遠さを感じます。どうすれば防げる
のか、一市民として、一心理療法家として考えます。
この間、マイケル・サンデル教授の「究極の選択 お金で買えるもの 買えないもの」
を観ました。NHKの討論番組で、日中米のエリート学生と日本人のゲストが数名参加し、
熱いディスカッションを繰り広げるものです。ディスカッションが熱いというよりも、
テーマが人々の神経に触れる非常に繊細なもの、正義や道徳、倫理観を問うものなの
で、議論が自然と熱くなると言った方がいいと思います。例えば代理母制度を認めるか
など。
サンデル教授の「ハーバード白熱教室」は確か2010年頃から観ていましたが、最近の日
本での収録番組はゲストに不満足であまり観ていませんでした。 この間の番組もほと
んどのゲストが市場原理に基づいて意見を述べているのに、教授の締めは、「我々は、
今日のディスカッションをとおして、全ての物事が市場原理だけでははかれないというこ
とが分かった」とありました。半ば強引にもっていったな…と思わず笑いました。
教授はこの日本のゲストの反応をどう思っているのでしょうか。一つのサンプルと思っ
ているのか。どのようなディスカッションであれ、機会を設けること自体に意義がある
と思っているのでしょうか…。
砂浜の小石

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