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人生へのヒント
2014年11月23日
帚木蓬生著 『生きる力 森田正馬の15の提言』(2013,朝日新聞出版)というものがあります。精神科医森田正馬の含蓄の深い言葉を15個ピックアップし、その解説を兼ねたエッセーとなっています。簡単にすらすら読めるのに味わい深く、生きる指針のようなものを教えてくれています。
それもそのはず、帚木蓬生は作家であると同時に精神科医なので、神経症の悩みについて熟知している人だからでしょうし、作家としての力量も優れているからなのでしょうね。昔々、彼の『三たびの海峡』を読んだことがありますが、内容は既にすっからかんに忘れていても「すごい作品だった」ということだけはおぼえています。
彼は「森田療法は神経症、神経質の人だけでなく、健康な人にも多いに役立ちうるものだ」と言っていますが、本当にその通りだと思います。このような関連の書籍を読むだけでも人生への関わり方が違ってくると思います。
それに…、いつかは40日間の森田療法というものも味わってみたい。
私のよくあずかり知らないところでは、絶食(ファスティング)というのが一部行われているようですね。ダイエットか療養か目的はわかりませんが、一週間くらい施設に入って完全管理のもと、決められた食事だけで過ごすもののようです。これが成立するならば、一般の人が申し込む入所型森田療法もあってもいいのではないか?
約1週間の絶対臥褥期(食事・トイレ・洗面・入浴のときのみ起きて後は寝る。誰とも口を聞いてはいけない。)/約1週間の軽作業期(起床可。庭の自然の観察、古い書物などを読む。会話禁止。日記を付ける。)/約1週間の重作業期(家事雑事を行う。他の人の世話をする。会話OK。)/約1週間の社会復帰期(買い物や用事、自分の家へ行くなど外出OK。)
もはやこれは苦行ですね。完全なマインドフルネス状態でもある。宗教団体の集団生活のようで嫌だと言う人もいますが、終了後は世界観が変わることが想像つきます。願わくば、美しい自然のなかの、源泉掛け流し温泉付、瀟洒な施設であれば、絶対にやってみたいことになるのですが…。女性には人気が出ると思いますが、いかが?