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外部の目

2015年01月15日

最近観た映画(録画)で面白かったものが、「コンプライアンス Compliance〜服従の心理〜」。日本では2013年に公開されたようですが、心理実験に興味のある方にはお薦めの作品です。この作品は実験ものではないのですが、実際にアメリカで起きた一連の事件を元に作られています。
アメリカのファストフードチェーン店で真っ昼間に起きた事件。
一本の電話によって、従業員たちが次第に冷静な判断を失っていく、人の愚かさと恐ろしさを描いたとても怖い話です。状況を少し離れて見られれば、その異常さにすぐに気付けるものの、一定の拘束状態では人の判断は鈍るということがよく解ります。この場合の拘束状態とは、店は人手不足なのに客はいっぱいでごった返している、いつ本部の抜き打ち検査が入るかわからない、などの余裕のない状態です。身体を強制的に拘束されているわけではありません。
ストーリーは書きませんが、こういう閉塞状況を打破するにはどうしたらいいのだろうか、そう考えながら観ていました。これには外からの風を取り入れることが一番で、「判断」を外部の者にも求める、ということしかないように思われました。
事態は違っても似たようなものとして、オレオレ詐欺に通じるものを感じます。自分は絶対にオレオレ詐欺なんかに引っかからないと思っていても、「その時その時の(自分の)状況次第では、人は正しい判断を下せなくなるし、人のことを信じてしまうこともある」くらいに思っていた方が、不測の事態に少しは柔軟に対応できるのかもしれません。
千鳥.JPG
↑ 薄氷を踏む思い?

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