2015年06月07日
先日、楽しみにしていたマグリット展へ行ってきました。この画家の作品は、中学か高校の美術の教科書に載っていた頃から何となく心惹かれるものがありました。シュールレアリスムから出発した画家で、きっと誰でも精神分析的な解釈をしたくなるような作品ばかりですが、正直に言ってとても難解でした。なかには一体どこが…という作品もありました。それでも、これだけ多くの人々に関心を抱かせるとは、優れた芸術のもつ力なのでしょうね。
今回の画集に掲載されていた論文を読んでいたら、マグリット自身は精神分析的解釈も心理学も激しく拒絶し、自分の過去も他人の過去も嫌悪し、幼少時の母の自死についても言及しなかった…とあり、益々この画家に対する興味が湧いてきました。作品は一体何の発露なのでしょうね…?もっと分かりやすく噛み砕いて書かれた論文があればいいのですが…。
↑ 「…世界の単一性は、分割されうる…。」
世界にたった一つの月でも、同じ月を観ている人はいない、のですよね。