ある心理学の姿…

2016年09月17日

中秋の名月も過ぎ、今夜は満月だそうです。月光浴をしながら帰路につきたいと思いますが、ここのところの空模様はぐずついていますね。

さて、今日はある心理学の話。先日読んだ新聞記事なのですが、ショッキングながら事実として知っておいてもよい話だと思うので、概要をお知らせすることにしました。

それは元米陸軍士官学校の心理学教授へのインタビュー記事(9月9日付朝日新聞)なのですが、彼の専門は軍事心理学で、戦場の心理、兵士の心理、殺しの心理というものを研究しています。

人は本能的に敵の兵士を殺すことに良心の呵責があってジレンマに陥るが、それは現代の訓練で如何様にもなるのだそうです。代表的なのが、心理学でいう「条件付け」で、ある刺激に対しある反応をした場合に強化する(ex.報酬を与える)ということを何百回と繰り返せば、兵士の発砲率は格段に高まるのだそうです。まあ、これは予測のつくことですが…。教授は現代の心理的技術を持ってすれば、敵を100人殺して、こちらの被害は0ということも可能だと言っています。

次にトラウマの扱いについて。敵陣に送り込む兵士のトラウマを最小限に抑えるには、「幼少期に健康に育った者で(トラウマが無いこと)、成熟した志願兵(徴兵ではない)であり、世論が支持した戦争で、兵士の帰国後のサポートがある」という点が整っていればトラウマの被害は少ないのだそうです。これも当然といえば当然のことを言っているようですが、こういうことを「殺人学研究所」(killology research group)というところで緻密に数値を出しながら研究しているのです。

流行のマインドフルネス瞑想も、兵士のトラウマを癒やして再び戦場に送り込む研究に使われているという事実もあります。

人の心の健康に寄与するはずの心理学が、一体どういうことになっているのか…。

軍事心理学や軍事精神医学には依然「国境がある」と言われますが正にそうで、兵士の生涯にわたるトラウマの大々的な研究や現地市民のトラウマの視点が全く欠けていると思います。

四つ葉のクローバー

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