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男の子の成長譚2

2017年06月15日

6月も半ばになり紫陽花も見頃を迎えていますね。
↓は相談室近所のお花屋さんで買った紫陽花。今、街中は紫陽花も枇杷も真っ盛りで、手を伸ばせば届きそう…。

さて、前回に続き、ワーグナー作オペラ『ジークフリート』から、男の子の成長過程に必要なものの考察を簡単にしてみたいと思います。前回は「父殺し」について書きましたが、森の中で拾われた子ジークフリートはどのように英雄に成長していくのでしょうか。

彼は腕力も気力も備わり(文武の文は謎)、鍛冶屋の養父を小馬鹿にした生意気とも思われる10代の青年に成長していきます。養父も扱えない剣を一度壊して、再び剣として蘇らせ、自分しか使いこなせないものに仕立て上げる力のあるところなどは、既存のものを壊して新しいものを創り上げる人、即ち革命家としての才能を持っている人、というふうに解釈されています。剣の名前は…、ミスリルの剣のような印象の名前でしたが、忘れました。

でも何といっても彼の強みは「おそれを知らぬこと」。よって、黄金の指環をもつ大蛇退治に暗に担ぎ出されるのです。

けれども「おそれを知らぬ」というのは人間としてはだいぶ半人前です。己を知らぬことでもありますし、他者をなめてもいます。おそれというのは、恐れ、怖れ、畏れ、いずれも当てはまりそうですね。

まあ、10代、20代の若い人たちは悩みの裏にどこか万能感のような、そういった類のものが漂っていると思うことが多いのですが、では、このあとジークフリートはどうやって成長していくのでしょうか…。続きは時間が来たのでまた次回。


 


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