2018年06月30日
明日から7月ですね。衣替えは6月にするものなのか7月にするものなのかよくわかりませんが、モノの整理に追われているこの頃です。
最近、ラジオ番組で「老前整理」を説いているものがあり、よく聴いているとなかなかに心理学的、行動療法的アプローチだな~と感心してしまいました。
老前整理…
いわゆる老いる前の断捨離で、年齢的に私はまだ関係ないという方がほとんどだと思います。でもね、ただの整理の話としてもとても参考になるのです。部屋がモノで溢れかえっていて整理整頓ができていないとか、故人の品に手を付けられなくて困っているとか、或いは強迫性障害のhoarding(収集癖)のような話は日頃結構耳にします。ある意味で部屋や家はそこで暮らす人の心の反映です。
ラジオのパーソナリティは、老前整理コンサルタントの坂岡洋子さんという、長年メーカーのインテリアコーディネーターや介護福祉の現場でケアマネージャーとして働いてきた方でした。きっと沢山の家の中を見てきたのでしょう。
説得力があって面白いなと思ったのは、行動経済学に基づいた視点で色々説明をしているからでした。行動経済学って知っていますか?ノーベル経済学賞もとり今や経済学の主流派の一つらしいのですが、私は全く知りませんでした。その成り立ちは心理学と経済学の融合らしく、人の経済行動は全く合理的にはできていないことを証明しています。損得の経済行動が、実は合理性ではなく感情に左右される、というのが興味を掻き立てられます。
整理の場合でも、しかり。多くの人が経験するであろう、例えば「今は使っていないけれど、いつか使うことがあるのかもしれない」などや「ちょっと値が張ったので捨てたらきっと後悔するかもしれない」といった思い。そういった私たちのよくある行動に対して、その行動を説明し、どういう認知バイアスがかかっているか、どう行動したら目的に適うことができるのか、など役に立つ気付きを沢山与えてくれそうな老前整理学?なのでした。