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初秋

2019年09月14日

秋の気配を少しずつ感じるようになってきました。例年になく恐ろしかった台風の後の処理も落ち着き、夜間安眠できるようになってきましたが、千葉では依然停電や断水状態の地域があるとのこと、再建が早く進むことを祈るばかりです。

さて、今日は全く心理に関係のない旅のお話。

先日、中学の修学旅行ぶりに法隆寺を訪ねる機会に恵まれました。当時体調を崩しながら長閑な斑鳩の里を歩いたことと、それでも整然と美しく落ち着いた法隆寺に(というよりも奈良の寺々や古墳など全体に)深く感動したことを憶えており、いつかまた行きたいと思っていました。飛鳥時代、奈良時代というのは何故か浪漫を感じますよね。

改めて足を踏み入れると、こんなに大きかったのだろうかと壮大な伽藍でした。

Horyuji temple

一通り回り宝物館へ行くと、中から読経が聞こえてきました。粋な?無粋な?演出で音声でも流しているのかと思っていたら、そこには本当に僧侶がいて読経し、他にも関係者の方々がいてガヤガヤしているではないですか。

どういうことかというと、夢違観音像と7歳の聖徳太子像を大英博物館へ移送するため梱包準備が始まろうとしていた丁度そのときでした。「しばらく展示はレプリカになってしまうのでよーく観ておいてください」と係の方に告げられました。

こういうのって休館日や夜間に行われるものだと思っていましたが、地方だし平日だし昼ひなかにあるのですねぇ。夢違観音様も聖徳太子も遥か遠いロンドンまで長期出張、その直前に一瞬でも会えたことは良かったなぁ…と思いました。またいつ会えるかわからないし、もう会えないかもしれない。人も仏像も一期一会ですし。

因みにかの有名な百済観音像を観たときには、その柔和な人間離れした8頭身の佇まいにただただ心を強く揺さぶられ涙が出そうになりました。中学の時には恐らく素通りしていたでしょう。

法隆寺をめぐっては、連れて行ってくれた友人から不思議な話を聞いてもいました。それはご家族の方の体験ですが、約束でもしなければ到底そこでは会わないような人と偶然法隆寺で出会ったというお話でした。

たまには古い時代の歴史的建造物や遺跡、遺構などに触れてみるのはこの時代に大切なことなのかもしれません。しっかりと地に脚が着く、そんな感覚を体の底の方から味わうことができました。

秋桜、吾亦紅

 

 

 


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