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子どもたちの幸せとは何か

2023年03月04日

暖かい日が増えてきました。
何となく街中に子どもたちの数が増えたように思いますが、卒業のシーズン到来なのでしょうか。

少子化のニュースが声高に叫ばれていますが(数値ばかり目立って報道されてうんざりですが…)、たまたま立ち寄った本屋さんで面白そうなPHP新書を買いました。それは『子どもが心配 人として大事な三つの力』養老孟司著(2022)です。

養老先生はつとに有名な解剖学者ですが、児童精神科医、小児科医、脳科学者、教育者の方々との対談集となっています。会話なのですらすら簡単に読めますが、内容は大切なことばかり話されていると思います。

教育の最終目標はどこにあるのか。それは「子どもたちの幸せ・幸福(well-being)」にあるということ。それも幸せの先送りをしないこと。

また人として大事な三つの力とは、認知機能、共感する力、自分の頭で考える力、だということでした。五感や手足を使って自然のなかで実体験を積ませてあげることが、何よりも脳や心、体の発達を促すという指摘もありました。バーチャルな世界との付き合い方も再考を迫られると思います。

子どもたちの幸せ(well-being)とは何かということを、やはり大人は真剣に考えなくてはいけないのだと改めて思いました。いい大学を出て社会的にいい職業に就いて所謂勝ち組になったとしても、幸せを感じられない、自分のしたいことが分からないと訴えてくる人は沢山いらっしゃいます。反対に自分は社会の負け組だと自己卑下の感情に苦しみ、自分の殻に籠ってしまう人もいらっしゃいます。

 


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