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convivial 共に生きる

2024年05月31日

明日から6月になります。既に梅雨空のような気候が続いていますが、今夏の猛暑予報が気になりますね。気温がそこまで上がらないといいのですが…。

最近読んだ新聞サイトの記事に、unesco(国連教育科学文化機関)の「教育勧告」が約半世紀ぶりに改定され、そのスピリットを大学の先生が紹介しているものがありました。

平和で持続可能な社会の実現に向けて、何よりも必要なのは「共に生きることの大切さ」であり、そのための具体的な教育提言が勧告に挙げられているとのことでした。(ちょっとunescoのHPを検索してもみたのですが、混み入っていて原文を見つけることが出来ませんでした。もうじき翻訳が出るので目を通してみるつもりです。)

しばしば心理面接のなかでCLさんたちの口から出てくるのが、「所詮人間は本能の動物なのだから、弱肉強食なのは当たり前なんでしょ」という半ば諦めのような訴えです。

果たして本当にそうなのでしょうか…。弱肉強食の時代があったにせよ、人は経験を積み重ねて、能力や効率、生産性などでは測れない価値を見出し続けていると私は考えています。たとえ世界をゼロサムゲームの場にしても、結局は共倒れになると今日判明してきたのではないでしょうか。

先の記事では耳慣れない、勧告のなかで使われているconvivial(ワクワクするような)という言葉が紹介されていました。この言葉は元は「共に生きる(live together)」の意であり、conviviality は「自立共生」という訳語が与えられているそうです。これからの時代に必要な教育はconvivial なものであり、それは子どもたちだけではなく、世界中のあらゆる大人たちにも大切な機会となっていくと思います。

 

 


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