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主観的な幸福感

2012年05月19日

人生の最期をどうむかえるか、という番組(クローズアップ現代、NHK)をとても興味深く観ました。
かれこれ6年間高齢者施設で非常勤職員をした経験があり、高齢者のQOL (Quality of life, 人生の質、生活の質)について、また要介護者の周辺の人々(配偶者や家族)のQOL について、以前から関心を抱いていたからでした。思うところはたくさんあるのですが、ブログという性質上、個人的な体験はここでは控えます。
番組の中で、日本老年医学会の今年度の立場表明で、延命治療が患者本人の尊厳を損なう場合や苦痛を増進する場合、「延命措置を選択しない、また延命措置を途中でやめる選択肢の考慮も必要」という文言が採択されたと伝えていました。何が新しいかというと、「途中でやめる選択の考慮」ということが盛り込まれたことです。
高齢者の終末期の医療およびケアに関する日本老年医学会の立場表明(2012)によれば、『立場表明においてQOLの高い状態とは、主観的な幸福感や満足感が高く、身体的に快適な(苦痛が少ない)状態とする』とありました。
私はもっと心理カウンセリングや心理療法が、高年齢層や終末を迎えつつある世代にとっても身近な存在になればいいなという思いがあります。主観的な幸福感と満足感を高めるにあたって、心理学はどのように貢献できるでしょうか…、つらつらそんなことを考えます。
ねこのて

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