2017年03月25日
また最近の本事情のお話。
昨夜、ある心理系の本を求めて三省堂へ足を運びました。
Amazonで検索したら何と600円も高いのです。新刊書ですよ。古書ではないのです。書店に行けば定価で買えるし送料もかからないのに…。それに何せここ、神保町は本の街、世界に例を見ない古書の街なのですから。でも、ねぇ…。
まずは三省堂店内の端末で在庫検索。「在庫在り」。ところが書架には見当たらず…。日本の碩学である先生の本が、昨年末出たばかりの本がない。検索結果には「在庫在りとなっていても実際には無いこともあります」とのこと。それでは意味がないではないか。たった今誰かがその本を手にとってレジに向かっている風な、時間差の問題でもない気がしたのでスタッフに聞いてみたら、同じように探してくれ、でもやはり無くて、取り寄せに10日間かかるとのことでした。ハァ…。
そんなに待てないので、今度は書泉グランデに行ってみました。書泉グランデも神保町のなかでは大きな書店です。でも行ってびっくり。心理のコーナーが無い。あるといえばあるけれど怪しい心理?の書籍がほとんど。本当に日本の人文系の知はどんどん廃れていくなあ…と改めて淋しくなりました。
それでも書泉グランデのスタッフに問い合わせると、版元も在庫薄のなか他店舗にあったものを4日間で取り寄せてくれることになりました。売れるか売れないかわからないので、どの書店も在庫を多く抱えないようにしているのでしょうね。Amazonの出店者はそこを知っていて値を上げているのでしょうか。
本離れも激しいけれど、アカデミックな場などで地道に研鑽を積んできた人のものより、テレビに出ている自称某のものが多く店頭に並べられている昨今。もうそろそろいい加減そういうのなくならないでしょうか…。