アダルトチルドレン(AC)について

アダルトチルドレン(AC)概念は1980年代後半にアメリカから日本に導入され、我国でも随分知られるようになりました。ACは医学用語や疾患名ではありません。ACとはアルコール依存の自助グループ運動やソーシャルワーク活動から生まれた概念であり、元々ACOA(Adult Children of Alcoholics)つまりアルコール依存症者のいる家族で育った人たち、のことを指していました。次第にACOD(Adult Children of Dysfunctional family)つまり機能不全家族で育ち何らかの生きづらさを抱えている人たち、のことをも指すようになりました。

機能不全家族とは、親に慢性的身体疾患や精神障害があったり、児童虐待(育児放棄、無視を含む)や暴力が行われていたりする家族だけではありません。コミュニケーション上の問題(例えば、他人の欲求を先読みする、表面的に仲は良いが本音を言えない、言葉で伝えず態度で示す、など)をもつ家族のことも指し、むしろこちらの方が多いと言えるでしょう。

しばしば「うちには目立った問題はなかった。親は子ども想いだったし家族はみんな仲が良かった」と言われる方がいますが、コミュニケーション上の問題もしくは特徴は全ての家族に必ずあるものです。子どもは原家族の中でその家族固有のコミュニケーションを学習し、世界観を築いていきます。一度自分の原家族のコミュニケーションを見直してみることは、自己発見に繋がる最大の機会ではないかと私は考えています。

次のチェックリストを行ってみてください。

①他人の賞賛や確認を求めますか。
②自分の業績を認めるのが苦手ですか。
③批判を恐れますか。
④何事もやり過ぎるほうですか。
⑤自分の強迫的行為で問題になったことがありますか。
⑥完璧を求めるほうですか。
⑦自分の人生が順調にいくと、不安になりますか。
⑧危機の真っ最中の方が、ずっと生き生きした気分になりますか。
⑨他人の世話はよくするのに、自分のことは無頓着ですか。
⑩自分を他から疎外するほうですか。
⑪権威ある人や怒った人と接するとドキドキしますか。
⑫他人や社会一般に利用されていると感じますか。
⑬親密な人間関係に問題がありますか。
⑭強迫的な傾向のある人に惹かれ、求めますか。
⑮一人でいられず、特定の人に執着しますか。
⑯自分自身の、あるいは他人が表す感情を疑うほうですか。
⑰自分の情緒を表現するのが苦手ですか。
⑱次のことを恐れますか。
・コントロールを失うこと
・あなた自身の感情
・衝突や批判
・拒絶、または見捨てられること
・失敗すること
⑲リラックスしてものごとを楽しめますか。
⑳強迫的に飲食、仕事、飲酒、薬物摂取をしたり、興奮、刺激を求めるほうですか。
㉑これまでにカウンセリングか精神療法を受け、それでも「何か」が違う、欠けていると思っていますか。
㉒無感覚、空虚、悲しみを感じますか。
㉓他人を信頼することは困難ですか。
㉔必要以上に責任感が強いですか。
㉕私生活と仕事の両方で充実感がないと感じていますか。
㉖罪悪感、力量不足感があり、自尊心が低いですか。
㉗慢性的疲労感、痛み、苦痛を感じる傾向がありますか。
㉘親の家を訪ねて過ごすのは苦痛ですか。
㉙人にどう感じるかと聞かれて、どう答えていいか戸惑うことがありますか。
㉚自分が子どもの頃、もしかして不適切な処遇を受けたり、虐待またはネグレクト(育児放棄)されてきたのではないか、と思ったことがありますか。
㉛自分が欲しいものを人に請うことに、困難を感じますか。
『C.L.ウィットフィールド(著)鈴木美保子(訳)斎藤学(監訳)(1997)内なる子どもを癒す-アダルトチルドレンの発見と回復 誠信書房』

幾つか該当するものがあれば、AC概念があなたにとって有用なものになると思われます。

アダルトチルドレン(AC)からの回復には、家族療法、イメージ療法、集団療法、認知行動療法、精神分析的精神療法などが有効であると言われています。神保町カウンセリングルームでは、生きづらさや困難を抱えた人に有効な心理療法を提供しております。お一人で抱え込まずに、まずはカウンセラー(セラピスト)に今のお気持ちをご相談ください。


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