1. 心理 東京
  2. ご相談内容
  3. 強迫性障害について

強迫性障害について

強迫性障害は、精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM-4TR、米国精神医学会)の「不安障害」の中に分類されています。

強迫観念とは例えば、握手などでバイ菌が移るのではないか(汚染恐怖)、ドアに鍵をかけたかどうか(施錠恐怖)、モノを特定の順番や位置に並べたい、攻撃的で恐ろしい衝動(e.g.公の場所で猥褻なことを叫びたい)や繰り返し起きる性的空想、などを指します。程度が違えばこの種の不安や衝動は多くの人にみられますが、過剰で強い苦痛を引き起こしていることが大事な要件となります。

強迫行為とは、強迫観念の苦痛を中和させるために、手を洗う、きれいにする、数を数える、確認する、保証を要求する、順序立てること、などがあげられます。強迫性障害の人は、苦痛を生じさせる社会状況から回避し(e.g.人と会わない、公衆トイレを使わない)、心気症的な不安(悪い病気になるのではないか)から保証を求めて繰り返し医者を訪ねることもあります。

診断基準は大体以下のようになります。

A.強迫観念 or 強迫行為のどちらかがある。

強迫観念
①反復的、持続的な思考、衝動、イメージであり、侵入的で不適切なものとして体験され、強い不安や苦痛を引き起こす。
②その思考、衝動、イメージは、現実生活の問題についての過剰な心配ではない。
③その思考、衝動、イメージを無視したり抑制したり、他の思考や行為によって中和しようとする。
④その思考、衝動、イメージは自分自身の心の産物であると認識している。

強迫行為
①反復行動(e.g.手を洗う、順番に並べる、確認する)、または心の中の行為(e.g.祈る、数を数える、声を出さずに言葉を繰り返す)であり、それを行うよう駆り立てられていると感じている。
②その行動や心の中の行為は、苦痛を予防したり、緩和したり、何か恐ろしい出来事や状況を避けることを目的としている。

B.強迫観念または強迫行為が、過剰であるか不合理であると認識したことがある。

C.強迫観念または強迫行為は、時間を浪費させ、日常や社会生活を著明に障害している。

強迫性障害の治療には、不安が極度に高い場合には薬物療法も併用しながら、認知行動療法、支持的精神療法、洞察指向的精神療法、森田療法などが有効であると言われています。神保町カウンセリングルームでは、強迫性障害をはじめとする不安障害に森田療法をはじめ有効な心理療法を提供しております。お一人で抱え込まずに、まずは今のお気持ちをカウンセラー(セラピスト)にお話しください。


このページの先頭へ