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ブログ 心's LOOM

「くよくよ」と付き合う

2012年01月25日

これ、何に見えますか?
全く美しくないけれど、焦点を無限にして撮影してみました。
夜空の木星
答えは、西の夜空に輝く木星(ジュピター、天空の父なる神)です。
家が東京から遠く周りが山なので、帰り道の星々がこの時期とてもきれいです。
つまらないこと、いやなことをくよくよ考えてしまう時、夜空を見ながらトボトボと帰路につきます。
考えてもどうしようもないことは、相変わらず消えませんが、自分のなかのバランスを保てる気がします。
人間は自然界の中で小さな存在だと思います。
時々、遠くに目をやって、視野を広くもっていたいものです。

回り道

2012年01月24日

水道橋駅を降りたら雪がかなり積もっていました。
かなりといっても3cmくらい?
雪が解け始め街がキラキラ輝いているけれど、足下をとられて危ないし怖い。
転倒、交通事故など、十分にご注意くださいね。
今日はお店の話。
先日行った「さぶちゃん」ラーメン。ウェブサイトのマップに載っている神保町保育
園の前の細道を白山通りに向かって入るとすぐにわかります。こちらは神保町の有名
店で、昼時は行列を作っています。ワンコインちょっとでラーメンが食べられる。た
だ、驚くなかれ、さぶちゃんはタバコを吸いながら作っているし、出てくるお水は水
道水をゴボゴボついだもの。レンゲなんか勿論なし。店内も決してキレイとは言えま
せんが、店主は味があり、ラーメンもチャーハンもおいしい。東京ラーメンとありま
したが、見た目より濃厚なお味でした。覚悟のある方はぜひお試しを。
画像はライトアップされた、御茶ノ水駅そばの「聖橋(ひじりばし)」
御茶ノ水まで歩いて帰ったときに撮ったものです。
昔々、歌詞の中で聴いた「聖橋」。ここだったのね、と感慨深いものがありました。
聖橋の名前の由来を調べると、湯島聖堂とニコライ堂を結ぶ橋、ということだそうで
す。知っていました?
御茶ノ水の聖橋

研修

2012年01月22日

夜間の研修が始まりました。
今回はジクムント・フロイト(無意識の発見、精神分析の創始者)の生育史のような話題が絡
み、彼がいかに、何を、脱構築したか、興味深く聴いていました。
脱構築とはごく平たくいえば、既存の枠組みを壊して再構築をすること、です。
彼は伝統的な精神医学を脱構築して、「患者に自由に話をしてもらい(自由連想)、症状を取
り除く」という技法を生みました。
当時のフロイトが関心を抱いた患者とは、ヒステリー患者のことで(ヒステリーとはキィキィ
ヒィヒィ喚くことではありません)、つまり今で言う、ボーダーラインパーソナリティ(境界性
人格障害、BPD)の人たちに近い、とのことです。病歴を話すうちに、突如失神したり、肢体
や感覚器の麻痺を起こしたりして、煙たがられ、胡散臭がられていた人々でした。
フロイトがどうしてこのような人々に興味を寄せたかは、歴史的に迫害を受け続けてきたユダ
ヤ人であったこと、ユダヤ人であるためにアカデミズムの場で出世できなかったことなどが大
きく影響しているようです。
ヒステリーの人たちをはじめ、社会の周辺に追いやられた人々、秩序の外で生きていかざる
を得ない人たちは、その時代の象徴を症状という形で演じているとありました。
人格障害という言葉は好きではないし多用しませんが、なぜそのような「症状行動」を必要と
するのか考えることは、私たちの時代を考えることに繋がるのだと思いました。
カウンセリングルーム1の窓外
窓外は雨。
最近とても寒いので、頭寒足熱、体を冷やさないようにしましょうね…

情熱

2012年01月20日

先日、チャイコフスキーの『悲愴 (Pathetique)』を聴きに行きました。
フランス語の pathetique (パテティク)は、英語ではpathetic 「哀れを誘う、悲しい」の
意味。名詞はpathos 「哀愁、悲哀」、日本語でも「ペーソスを帯びた…」などと使います
ね。
元々はギリシア語の pathos (パトス)に由来し、パトスの意味は「情念、感動、強い感
情、情熱」など。英語の passion (パッション)もこれと同じ意。情熱の意味でこれもよく
使います。
the Passion と記せば、「キリストの受難」のこと。余談ですが、メル・ギブソン監督の強
烈な映画がありました。
情熱、情念というと、何か熱い赤いものが燃えさかっているようなイメージを抱くのです
が、pathos (パトス)には元々「受動、受け身」という意味があるとのこと。
情熱と受動。
私にはこれらが結びつき難かったのですが、情熱とは強く何かに影響されて、抑えるこ
とができない感情ということなのでしょうか。情熱家は激しく能動的な人かと思っていま
したが、どうも違うようでした。
資料によれば、チャイコフスキーの Pathetique は「受苦」と受け取るといいようです。
彼の受苦、どうしようもない、途方もない苦しみは何だったのでしょうか…
演奏は実に熱情的で、しかも静かな音で終わる。
魂を揺さぶられた体験でした。
東京初台オペラシティホール

鎮魂の意を込めて

2012年01月17日

1月17日。
阪神淡路大震災から17年、とありました。
今日、デスクに向かっているときに揺れを感じ、一瞬体が緊張しました。地震速報を見て、今日
がその日であることに気づきました。
過去の出来事を風化させない。
当事者でないと、これが本当に難しい…。
数年前に100数歳の女性とお話していたら、2.26事件(1936年)の当日の東京の様子を、今も鮮
明に憶えているかのように話してくれました。
その場にいた若い子が「それって明治時代ですか?」と言ったのでどっと笑いが生じましたが、
認知の陰りもあるおばあさんのその記憶に、というよりも熱く語るその様子に、正直とても驚きま
した。
体験した人の記憶と語り。
私たちはじっと耳を傾けていく必要があると思いました。
一輪の水仙

My note をもつ

2012年01月15日

年の初めにお薦めしたいのは、ノートに書く習慣をつけることです。
目的は、「心を整理し、落ち着かせること」「自分の傾向を知っていくこと」
などがあります。
何を書くのかは、
①日付
②今日一日の出来事(どのようなことがあったのか、どんな風に過ごしたのか)
③その時の自分の気持ち(怒り、憤り、嬉しい、恥ずかしい、虚しいなど)
④思考(何を考えたのか、どのように思ったのか)
⑤自分がとった行動
はじめはこの5点を意識しながら書いて、慣れてくれば自己流で構いません。
コツは、
※書いてはいけない内容はナシ。
※多くを書こうとしない。3-5行でもよし。
※自分の気持ちを吐き出すつもりで書く。
例えば、
①1月15日(日曜日の昼下がり)
②子どもと近所の小さな公園に遊びに行ったら、既に何人かのママたちが子連れで来ていた。
③何となく嫌だな…。気後れ、不快、いらいらetc.
④あのかたまり、何でいつもつるんでいるんだろう。入りづらいし、入りたくもない。
 だけど、自分たち親子が浮いている気もする…。私は人付き合いが下手なのかな。
⑤会釈だけして、何となく不快な気分を抱えたまま、子どもと少し遊んで切り上げた。
 帰宅したら夫が寝っ転がってテレビを見ていたので、ひどく当たってしまった。
最近は日記を携帯などの端末に打つ人もいますが、できれば手で書いた方がいいと思います。
ノートに書き綴って一冊の形にしていくことが、心理的効果が高いと経験から考えます。
私は専用の手帳に毎晩布団の中で書くことにしています。
字はのたうち回り、途中で終わっていることもありますが、それはそれでよし、気持ちの整
理につながればいいわけです。
書くことがありません、という方もいらっしゃいますが、一日を見つめ返すと、実にいろい
ろなことが生起していますよ。それを見つけていくことも、自分探しにつながっていく大切
な事柄です。
白い胡蝶蘭

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