2020年04月23日
今朝、ああそうだな…と思った言葉をここに記します。
それはある作家が新聞上で言っていたことです。
〝自分がコロナに罹るかもしれないと恐れていれば、他人が化け物にみえてくる。自分がコロナをうつすかもしれないと恐れていれば、他人が人にみえてくる〟
コロナは無症状でも感染している可能性があるといいます。また至近距離で大きめの声で話すと、咳やくしゃみをせずともエアゾル感染(飛沫感染ではありません)をする可能性があると言われています。向き合って食事をとれば話さずとも飛沫感染する可能性もあるそうです。
カウンセリングは電話カウンセリングも増えてきていますが、フィジカルディスタンスをはかり窓を開けながら対面も継続して行っています。ただお願いしたいのは、セッション中のマスクの着用です。マスクはあくまでも補助でしかありませんが、少しでもお互いのリスク軽減をはかりたいので、対面を希望される方はマスクの着用をお願い申し上げます。
2020年04月19日
いいお天気の日曜日となりました。
一人でゲームやスマフォをいじるしかなくて淋しい、気持ちが沈んでしまう、家族が四六時中顔を合わせ一日中家事や育児で疲れてきた、イライラしてしまうという方も多くいらっしゃることでしょう。御家族で暮らしている方は妻や母任せにしないで協力して家庭を切り盛りしているでしょうか。
今日は家での過ごし方2として、先日のウェビナーで知り得た「注意の向け方を変える」方法をシェアしたいと思います。まあ、色々なところで重ねて言われていることなのですが、以下のようなことを試してみましょう。
1湯船につかる
どうしようもなくイライラしたり気が滅入ったら、昼間でもいいのでバスタブにお湯を張ってゆっくり浸かってみましょう。入浴剤を各種用意しておけば楽しいかもしれません。
2料理をする
四六時中料理を作らされている人には全く気分転換になりませんが、一人暮らしで普段していなかった人はいい機会と思ってtryしてみましょう。楽しさを再発見する男性たちが増えてきているように思います。
3古い物をリサイクルする
私の英語力不足で聴いていなかったのか、古い物をリサイクルに回すために整理するのか、古い物を取り出してきて再使用してみるのか、どちらかわからなかったのですが、どちらでもいいのではないでしょうか。はまれば面白そうです。
4エクササイズをする
ジョギング、ウォーキング、サイクリング、ストレッチなどをしましょう。懐に余裕のある人は家にエアロバイクを買ってルーティーンにしてもいいかと思います。ペットとお散歩できる人は羨ましい限りです。
5誰かのために何かをする
自分のためだけではなく、誰かのために何かをしてみましょう。募金ですか?と問われた方がいましたが、具体的に手先を使うような何かがいいかと思います。
6家の修理や整理整頓をする
7植物いじりをする
庭がなくてもベランダで育てたり部屋の中に小さな植物を置いて世話をすることができます。切り花を飾ってもいいかもしれません。
8音楽を聴いたり、演奏してみる
9小型機器を買う
懐に余裕のある人は何か好きなものを買ってもいいかもしれません。余裕が無くてもヤフオクやメルカリが今ならあるか。自分なら何か…、ハンディクリーナーか、ちょっと違いますが鰹節削り器と鰹節がほしいかな。ミキサーに色々投入して栄養ドリンクを作って飲んでみるのもいいかもしれません。
10写真の整理をする
但しトラウマを想起させる場合もあるのでこれは注意が必要です。
11学習をする
資格試験や語学などの勉強をする。語学学習はお薦めです。例えばラジオは朝夕と二回放送されますし放送分をネットで幾らでも再生できます。高いお金を出さずともテキストも月1コインで買えます。
12何かものを書いたり、絵を描いたりする
13電話やオンラインで誰かと連絡を取ってみる
14タスクリストを作ってみる
etc.
気持ちを変えたいときにはお風呂かエクササイズ、つまらないことを考えたくない場合は手先を使うとそれに集中できるので、下手な考えをせずに済みます。私が実際にやっていることはチクチク何かを縫ったりチマチマ折り紙を折ったり植物いじりなどをしています。
静かに読書をしたり一日中家にいてもさほど苦痛じゃないという人もいらっしゃいますが、一つのことに飽きてしまい堂々巡りの思考の世界へ埋没してしまう人もいるので、ローテーションを組んで色々試しながら生活してみるというのがいいかもしれません。
コロナ後の社会を想像してみても、働き方とか社会の在り方や人々の価値観などが恐らく変わっていくのではないでしょうか。
2020年04月16日
webinar(ウェビナー)という言葉をご存知でしょうか。
zoomのようなオンライン会議ソフトかと思っていたら、webとseminarの造語ということを初めて知りました。つまりオンラインセミナーなのですが、今回このコロナ状況下でイタリアやアメリカなどの心理療法家の方々の講義をオンラインで聴くことができました。各国の先生も御自宅から発信です。
多くの方が制限された暮らしをしていらっしゃるなかで、どうしたら心身共に少しでも健やか過ごせるのか、日々の臨床から気付いたことからも気を付けるべき点をシェアしたいと思います。
1、真の情報を手に入れる、センセーショナリズムに気を付ける
2、テレビを付けっぱなしにしない、一日に1,2回情報を更新するぐらいの気持ちでいる
3、ルーティーン(日課)を大切にする、日々に関心を持つ
睡眠、衛生、健康的な食事、運動、戸外に出ること、瞑想、趣味、電話やオンラインで規則的に誰かと繋がるetc.
4、ユーモア、遊び心を忘れない
クライアントの方々に多く見られるのが、テレビを付けっぱなしにしていることが多く、益々不安を掻き立てられているように思います。不安を感じるのは自然なことですし、不安は状況の解決へと導いてくれるものですが、過剰な不安は様々な問題を生んでしまいます。
たまに買い物に行く以外、怖いから全く外に出ないという方もかなり見受けられます。ソーシャルディスタンス(約2m)を保ちながら、戸外に出て、風にあたったり、地面を踏んだり、歩くことは欠かせないと思います。5-10分でもいいので続けるようにしましょう。
それから真の情報に接するというのは大切で、先日も自治体のトップがデマLINEを拡散してしまったというニュースが流れました。私にもその拡散希望のLINEが届きました。扇情的な内容のものに触れることによって冷静さを失わないようにしましょう。
また、この未曽有の出来事においては、すぐに真偽が判明しない、白黒つかないグレーの状態に置かれることも沢山あります。答えをすぐに求めないという柔軟な態度も、情報に振り回されないためには大事であると思います。
家の中でのより具体的な過ごし方は後日また書きますね。
最後に何よりも、この状況下においてこそユーモアと遊び心を忘れずにいましょう。
2020年04月08日
昨日、東京都において緊急事態宣言が発令されました。今後のカウンセリング業務について方針を改めて申し上げたいと思います。
営業は以下の点を踏まえたうえで基本的に続けます。
①完全予約制であり各面接時間の合間には室内の喚起及び消毒を徹底します。
②カウンセラーとクライアント間の距離は1.8-2mを保ち、マスクを着用させていただきます。
③クランアント様においては来室時に備え付けのアルコール消毒と各自のマスク着用をお願い申し上げます。
④場合によって、新規のクライアント様以外、電話カウンセリングまたはオンラインカウンセリングに切り替えます。
⑤熱など具合の悪い方の御利用はお控えください。そのような場合、宣言が出されている間は当日キャンセルも受け付けます。
このようなストレスフルな状況のなかでも、人によってストレスのその度合いは異なります。一人暮らしの方やクリニック医療と併用されている方も多くいらっしゃいます。家にいる生活が長引くことで、親子や夫婦間の衝突が増すことも予想されます。公認心理師として何をすべきか、何ができるのかを考え、リソース(資源)の一つとしてあるべく営業を続けます。
ただ気を付けていただきたいのは、カウンセリングの行き帰りに繁華街(お店もあまりやっていませんが)を歩かない、人がお喋りしているような環境を避ける、食事で飲食店に入っても話さずに食べたらさっさと出る、などを徹底してください。行くところが無いためかスーパーが混んでいるようにも見受けられます。またNG行為ばかりではストレスが溜まります。散歩など人の密集していない屋外で適度に体を動かすことも大切です。皆様、それぞれに工夫をされて、自転車で移動される方も増えてきたように思います。できることをやって、守るべきところは守り、人への思いやりを忘れずに過ごしていきましょう。
2020年04月02日
毎日毎日コロナのニュースで鬱々とした気分になりますね。プライベートでも民間医療領域の対策話やロックダウンになるといった憶測が飛び交ったりと、COVID-19の実態が未知なもの故に仕方のないことですが、外は春の陽気に溢れているところが救いでしょうか…。
先日観たNHKスぺシャルで、インドネシアのスラウェシ島に生息する黒いサルたちは、歯を見せ合うことによって集団のなかで闘いが起きないようにしているというのが報じられていました。度々メディアに取り上げられ御存知の方も多いでしょうが、歯を見せる=笑い、に近い表情を作り出して友好を示しているということで、集団に不要な諍いを起こさない智慧として「歯を見せる笑顔」は大事なのだと感心しました。
今は外出時はマスク生活となっていますが、マスクの下や家のなかで笑顔の心掛けは無くさないでいたいものです。
ところでNスぺを観ながら、それはインドネシアのある地域で固有の進化を遂げた生物たちの特集(俳優が現地からナビゲート)だったのですが、世界が未知のウイルスと闘っているこの時期に微妙な何とも言えない気持ちになりました。
世界にはまだその存在を知られていないウイルスが沢山あり、むやみやたらと未踏の地に足を踏み入れてはならないということを生物学か何かで教えられたように思うのですが、一方で人類は自然のなかへどんどん分け入り、今やこうしてドキュメンタリー番組を楽しむことができてもいるのです。征服欲か知識欲か…、互いを知ろうとしない関係、知らないものとの共存というのは必要なのかどうか、或いはそんなことはもはや難しいことなのか、しばし考えてしまいました。
2020年03月29日
週末の不要不急の外出を控えてほしいという都知事の発表がありましたが、その週末も終わろうとしています。土曜日はとても暖かく、日曜日は朝から雪で冬のように寒い一日でした。
不要不急をどう捉えるのかは人様々で、要と判断して相談室に来られた方、こちらに電話をくれて確認された方、御自身の状況を踏まえ変更された方といろいろいらっしゃいました。
不要不急の外出自粛要請の段階では、こちらとしては相談室を開いておくつもりです。ただ、この先、公共交通機関がstopした場合など(それはないと思いますが)には、オンライン(zoom や skypeなど)でのカウンセリングを考えるつもりです。最悪の状況を迎えても、窮すれば通ず、となるように祈っております。
2020年03月26日
目に見えない脅威にさらされている今日ですが、それよりも人の言動のほうが厄介だなとつくづく思います。お昼休みに近所の小さなスーパーを見に行ったら、物が無いことに唖然としました。お肉も納豆もレトルトも缶詰めも兎に角ありません。千代田区界隈の買い溜めをしていない人たちは、流通は滞っていないと幾ら言われてもその日暮らしにきっと困ってしまうでしょう。野菜やパン、卵はあったので工夫をして過ごすしかなさそうです。
さて、前回のブログの続きとして、人が脅威に遭ったときの反応について書いておきたいと思います。
目の前の脅威に対する人の反応は、闘うfight、逃げるflight、凍り付くfleeze、解離するdissoiate、従属するsubmission、というのが主に挙げられます。fight and flight は闘争・逃走反応として、一括りにしてよく言及されます。
これと似たようなもので、脅威に出くわした時の反応を「5F」という頭文字で表現する場合もあります。fight(闘う)、flight(逃げる)、fleeze(凍り付く)に、frendly(フレンドリーに) と flop (相手に迎合する)だそうです。flop(相手に迎合する)は辞書で引くと「ばったりと倒れるetc.」のような意味合いですが、submission(従属する)に近いのでしょうね。段階としてfriendly → fight and flight → fleeze → flop と進みますが、このfriendly (フレンドリーに)とflop(相手に迎合する) の見分けが難しい場合があるとのことでした。
援助職が学ぶとき、しばしば森の中で遭遇する熊のイラストでこれらのことを学びますが、いきなり脅威が近づいてきたり出くわしてしまったら、まずはフレンドリーに振舞って何とか状況を宥めようとするかもしれません。5Fは段階を経て進む場合もあれば、人によってはいきなりfleezeしてしまったり、脅威が続けばflop状態になって危機を乗り越えようとする場合もあるでしょう。
ですので、DVや虐待などの被害者に、「なぜ逃げなかったの?」「なぜ抵抗しなかったの?」「なぜ誰かに言わなかったの?」と問うことがいかに意味のないことか、「あなたにも非があるのだよ」と言わんばかりに一層追い詰めてしまうことになるか、私たちはよくよく心に留めておく必要があります。