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ブログ 心's LOOM

天高く…

2016年10月07日

ブログも滞りがち…

更新する時間がないので、せめて写真でも。
可愛い秋の訪問者

a red dragonfly

a red dragonfly


金色の香り

2016年10月02日

今週はこの香りが、街中のあちらこちらから風に乗ってやってきました。

金木犀

金木犀


careerとは何か

2016年09月28日

読書の秋…

最近読んで面白かったのが、児美川考一郎著『キャリア教育のウソ』(2013,筑摩書房)という本です。著者は法政大学で教育学を教えている先生のようですね。

2000年以降に始まった中学や高校でのキャリア教育とは一体どのようなもので、それは本当に生徒や学生たちの役に立っているのかどうか、といったことを一般読者向けにとても分かりやすく書いています。中学生や高校生などのティーンエイジャーやその親御さんたちに是非参考にしてほしい文献です。参考にしてほしいと緩やかに書きましたが、この不安定な時代を生きていくには欠かせない論考だと思います。

臨床をしていると日々沢山の「自分が何をしたらいいのか、何をしたいのか、何が好きなのかわからない」という訴えをよくききます。これは職業的な問題を筆頭に人生全般に渡ることもしばしばです。こういう場合「少しでもやりたいことを見つけて失敗してもいいからtryしていきましょう」という助言はあまり役に立たず、「まずは目の前のことを丁寧に積み重ねて生きていきましょう」と言う方が有益なことが多いのですが、これが職業探しの話に限定されると、本当に「やりたいこと探し」の限界が自ずとやってきます。

著者は、キャリアを狭義に「仕事や職業」と定義することに疑義を呈しています。それは終身雇用や年功序列型賃金といった日本型雇用が崩壊しつつある社会において、夢だけ持たせるような、また「正社員」だけを目指すようなキャリア教育には構造的な限界があるからです。どういうことかと言えば、個人の努力の有無に関わらず、構造的に非正規社員やアルバイター、フリーターを必要とする社会が現代の社会なので、そのことを踏まえたキャリア教育が必要だと説いているのです。ですのでキャリアとは、専門職や職業という意味ではなく、「これまでの、そしてこれからの人生の履歴」であり、「節目や転機など変転の可能性を少なからず含むもの」として捉える必要があるのだといいます。

そして若者には、産業構造や職業構成の変化、労働の実態などの職業や仕事の理解を深める学習が大切で、その上で自分の「やりたいこと」「やれること」「やるべきこと」の3点から自己のキャリアを考えていくことが大事ではないかと伝えています。

10代、20代前半の若者向けに書かれたものなので、それがそのまま、それ以外の年齢層の現在迷っている大勢の人たちに向いている内容とは言えません。そのことを弁えずに読むと「結局は自己責任の問題になってしまうのか…」等という早とちりをしてしまいかねませんので、そこは注意が必要です。

秋色のトルコ桔梗

秋色のトルコ桔梗

 


学びの秋?

2016年09月20日

19日敬老の日は、文京シビックセンターで研修を受けていました。今回参加したのは、自我状態療法の一種であるホログラフィートークという心理療法です。自我状態療法?ホログラフィートーク?聞き慣れない言葉だと思いますが、私も聞き慣れないので、復習と練習を重ねながら、少しずつ自分の内に取り込んでいきたいと思っています。

簡単に言えば、軽トランス状態下で過去のトラウマティックな出来事からの回復をはかっていくのですが、セラピストのガイドによって自分(クライアント)が過去の自分と交流し回復へと導いていきます。

創始者で講師の先生が柔和でとても女性っぽくてそこにウットリ~していましたが、そうじゃない(笑)、しっかり学ばないといけませんね。アドバンスコースもあるということですし…。

それにしても文京シビックセンターは立派なビルで、初めて訪れたと思っていましたが、確か文京シビックホールは音楽を聴きに来たことがありました。でもビルの上に昇ったのは初めてです。ここはいわゆる文京区役所ビルなんですよね?

25階には椿山荘のスカイレストランがあって、そこで昼食を取りました。約15分弱味わう暇も無く…。これは全く自分のせいで、レストランの横が展望スカイラウンジになっているので、しばらく東京都下の街を眺めたり、自分のオフィスはどこかな~と探して写真など撮っていたため時間が無くなってしまったのでした。

右手が神保町2丁目辺り

水道橋界隈

スカイツリー眺望

スカイツリー眺望

 

 

 

 

 


ある心理学の姿…

2016年09月17日

中秋の名月も過ぎ、今夜は満月だそうです。月光浴をしながら帰路につきたいと思いますが、ここのところの空模様はぐずついていますね。

さて、今日はある心理学の話。先日読んだ新聞記事なのですが、ショッキングながら事実として知っておいてもよい話だと思うので、概要をお知らせすることにしました。

それは元米陸軍士官学校の心理学教授へのインタビュー記事(9月9日付朝日新聞)なのですが、彼の専門は軍事心理学で、戦場の心理、兵士の心理、殺しの心理というものを研究しています。

人は本能的に敵の兵士を殺すことに良心の呵責があってジレンマに陥るが、それは現代の訓練で如何様にもなるのだそうです。代表的なのが、心理学でいう「条件付け」で、ある刺激に対しある反応をした場合に強化する(ex.報酬を与える)ということを何百回と繰り返せば、兵士の発砲率は格段に高まるのだそうです。まあ、これは予測のつくことですが…。教授は現代の心理的技術を持ってすれば、敵を100人殺して、こちらの被害は0ということも可能だと言っています。

次にトラウマの扱いについて。敵陣に送り込む兵士のトラウマを最小限に抑えるには、「幼少期に健康に育った者で(トラウマが無いこと)、成熟した志願兵(徴兵ではない)であり、世論が支持した戦争で、兵士の帰国後のサポートがある」という点が整っていればトラウマの被害は少ないのだそうです。これも当然といえば当然のことを言っているようですが、こういうことを「殺人学研究所」(killology research group)というところで緻密に数値を出しながら研究しているのです。

流行のマインドフルネス瞑想も、兵士のトラウマを癒やして再び戦場に送り込む研究に使われているという事実もあります。

人の心の健康に寄与するはずの心理学が、一体どういうことになっているのか…。

軍事心理学や軍事精神医学には依然「国境がある」と言われますが正にそうで、兵士の生涯にわたるトラウマの大々的な研究や現地市民のトラウマの視点が全く欠けていると思います。

四つ葉のクローバー

四つ葉のクローバー

 

 


秋雨…

2016年09月11日

今週も雨のお天気が多そうですね。先週は、朝の束の間思いっきり晴れたので、30分でも洗濯物を干したいと外に出したら、突然の雨でびっしょりになってしまいました。女心と秋の空?、なのでしょうか。

さて、9月13日(火)は臨時休業とさせていただきます。
お電話の受付は14日(水)10時~となりますので、ご了承ください。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

蘭(バンダ科)

蘭(バンダ科)


The Beatles:The end

2016年09月04日

ふぅぅ…。一週間も終わり…。
今週のセッションは、どういうわけか「愛について」の対話が多かったような気がします。色々な心の悩みそれ自体に、愛のテーマが通底しているとも言えるわけですが…。

そういえば過去、ある精神科医の先生とのセッションにおいて、「愛は結局、その人が受け取った分しか、他の人に与えられないんだよ」というようなことを言われた経験があります。「ビートルズのかくかくしかじかの曲にもそうあるから聴いてごらん」というようなことも言われましたが、曲名をおぼえておくこともできず、また検索しても出てこず、魚の棘のように心のどこかに引っ掛かっていました。

というよりも正直内心は、「じゃあ例えば、親から愛されなかった人間は人を愛することができないのか」という反発と疑問を感じていました。

この1,2年の間に、やはりセッションのなかで今度はクライアントの方から、この曲が『The end』ではないかと教わり合点がいきました。とても短い歌詞(曲)なので、以下掲げます。

The Beatles『The end』

Oh yeah, all right
Are you going to be in my dreams
Tonight?
And in the end
The love you take
Is equal to the love you make

ねっ、短いでしょう?
訳が気になる方はネット検索でどうぞ。

これによってわかったのは、私がもしかしたら間違って先生の話を受け取っていたんじゃないかということです。the love you take is equal to the love you make とは、「あなたが愛した分だけ、あなたは愛される」ということですよね。ややこしいのですが「愛された分だけ愛せる」とは違うのです。いやいや、教えてくれた曲はビートルズの他のかも知れない、ということもあり得るわけですが(笑)。

それでも今の段階はこれでいいのです。投げられた石は、今は『The end』への出会いとなり…。

愛するより愛される方が人としてずっと幸せなことだと思っている人がもの凄く多いのですが、それは果たして本当でしょうか。大事なペットに対してでも何に対してでも、あなたが受け取る愛は、あなたが作り出す愛に等しいということは真実なのだと思います。

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9月に入り秋を感じる頃になったためか、お問い合わせページからのメール等が増えてきましたが、メールでは直接カウンセリングはできませんので、その旨ご了承ください。


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