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ブログ 心's LOOM

内と外

2012年10月21日

深夜の電車のなかでのこと。

帰りに音楽を聴いていたら、とても大きな笑い声や話し声が聞こえてきました。10人弱くらいの若者の集団が乗ってきたのですが、一部は結婚式の帰りのような恰好、一部は今時の若者のようなラフな恰好、クラス会でもあったかのような雰囲気で、かなりお酒が入って車両中に響き渡るような悪ふざけぶりでした。

ふだん利用する電車は区間が長いので一駅が長い。次第に私の堪忍袋は膨れ始め、注意をしようかどうか迷いました。隣席のご夫婦も奥様のほうがイライラし、ご主人に何か言っていました。こういうときは女性のほうが怒りを感じるのでしょうかねぇ…。

言おうか言うまいかソワソワしていると、同乗していた人が「ドォ…、ドォ…」と馬車馬でも制するかのようになだめてきました。仮に注意しても集団でボコボコにされて終わりだよと。そうだろうな…。不快感を抱きながら諦めて最寄り駅で降りると、その集団の一部も降りてきました。そして、ホームの椅子の上をドカドカ歩き、大声で話しながら去って行きました。

「内と外」について考えた一夜でした。


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サントリーホール天井
↑ 東京百景・サントリーホール天井





子どもの声

2012年10月17日

秋が深まると共に、読書に勤しみたいこの頃です。
今日は本のご紹介。リンダ・ハリディ=サムナー著『リンダの祈り』です。

専門書ではないこういう本はトリイ・ヘイデン著『シーラという子』etc.以来読んでいなかったのですが、教えられ手に取ってみました。

『シーラという子』が虐待を受けた一人の少女と一人の教員との関わりのノンフィクション物語だとしたら、こちらは家族による性虐待から回復した経験をもつ著者自身が書いています。性虐待とはどういうものなのか、被害を受けた子どもはどういった状態になるのか、その後の人生にどういった影響が出るのか、…等を自身の体験も踏まえ、優しく伝えてくれています。性虐待からの回復への道のりを示し、勇気づけ、力を与えてくれる内容です。

著者は様々な辛く苦しい状況を生き延び、現在は被害者支援と啓蒙活動にあたっています。これは被害者だけでなく、教員や警察官、子どもたちの周辺にいる身近な大人たちへも向けられた、大切なメッセージだと思います。



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唐突に、トリイ・ヘイデンの著作の中に出てきたイェーツ,W.B.の詩を思い出しました。シーラがトリイに贈った詩だったかどうか記憶は曖昧ですが、大変心に残ったので…。

さらわれた子ども  The Stolen Child

スュリッス森の高原の
岩山ふかい湖に、
木の葉の茂る島がある、
白鷹羽根を拡げれば、
まどろむ鼠の目をさます。
そこに隠した妖精の樽は、いちごがいっぱい、盗んできた
真っ赤な桜んぼもあふれてる。
こちらにおいで! おお人の子よ!
いっしょに行こう森へ、湖(うみ)へ、
妖精と手に手をとって、
この世にはお前の知らぬ
悲しい事があふれてる。
(井村君江訳)

秋の薔薇





黄金色

2012年10月15日

風薫る?、いい季節になりました。満開とまではいきませんが、キンモクセイの香りが漂ってきます。
この香りで頭痛を起こす方もいるようですが…、私にとってはこの時期のささやかな楽しみの一つ。

金木犀

今年は暑くて暑くて開花が遅かった。去年は9月22日には満開だったのです。
黄金色の光を浴びて(天然光療法?)、年末まで乗り越えたいなと思っています。




ガールズ・デイ

2012年10月11日

10月10日はほのぼの〜と銭湯の日でしたが…。
10月11日は、国際ガールズ・デイ。国連が昨年12月に制定し、今日が初めてのガールズ・デイです。ガールズ・デイといっても、蝶や花よの乙女の日ではありません。

私はまだ見たことがないのですが、国際NGO『プラン』という機関のポスターを見たことがありますか?幼いインドの女の子の画像に、「13歳で結婚。14歳で出産。恋は、まだ知らない。 Because I am a girl. 」というセンセーショナルな文字があります。

児童婚、少女婚をなくし、途上国の少女たちに教育の機会と自立への道を築こうという国際的なキャンペーンなのです。途上国の少女たちの地位向上は、私たち女性たち(ひいては男性たち)の自由と発展に寄与するものだと思います。

プランの活動の詳しくはこちらをどうぞ。
http://www.plan-japan.org/girl/special/2012/index.html
国際ガールズ・デイを解説している英語サイトは以下をどうぞ。
http://www.care.org/getinvolved/international-day-of-the-girl/index.asp?loc=home_CAR1

折り鶴





衣替え

2012年10月09日

秋の日は釣瓶落とし…。というように、日が落ちるのが早くなってきましたね。ちょっと前まで蒸し暑かったのに、今は肌寒い。夜ともなれば尚更です。これから徐々に冬支度に向かうんだな…と思います。

今朝の天気予報で気象予報士の女の子が、「これからは朝晩冷えてくるでしょう〜。何枚か薄手のコートを用意しておくとよいでしょう〜。」とコメントしていました。

そんなに何枚も薄手のコートってあるものなの〜?とブツブツ言いながら朝食をとっていましたが、本当に着るものの調節が難しい季節になってきました。ああ、考えるのも面倒。猫の冬支度はちょっと毛がモサモサ増えるくらいなのにな…。

どうぞ皆さまも風邪など引きませんように。
秋の日は...







集団

2012年10月07日

先日イギリスのオペラ『ピーター・グライムズ』(ベンジャミン・ブリテン作曲)というものを友人の薦めで観る機会を得ました。ブリテンもこの作品も全く知りませんでしたが、テーマが「排除、差別、疎外、群衆と個」という内容だったので観る前から大変興味をもっていました。

舞台は19世紀半ば、イギリスの小さな漁村。ピーター・グライムズというのはそこに暮らす漁師で、孤独で乱暴、不器用な性格ゆえに、村人たちから疎外されています。彼は崖っぷちの粗末な小屋で暮らし、今は貧しくも漁で成功しいつか村に店をもちたいと夢見てもいる。

一方、閉鎖的な寒村の住民たちは、規範・規律というものを求めながら、人の噂話をしたり陰口をたたくことに喜びを見いだしているところがあります。

そんななか一つの事件が起こります(オペラはこの事件の審判のところから始まるのですが)。ピーター・グライムズのたった一人の徒弟の少年が、漁の最中に嵐に遭い亡くなってしまいます。この死にピーター・グライムズが関わっているのではないかと村人たちは疑い、彼は審判にかけられます。結果は無罪。

しかし、「新しい徒弟を雇いたい」とピーター・グライムズがまた望むと、村はまた噂話でもちきりになります。実は児童虐待をしているのではないか、孤児院から徒弟をもらうのはキリスト教に背いた行為ではないかetc…

村人の中には彼の理解者も2人(長老と未亡人の教師)いて、また少年を迎え入れることを後押しします。ところが、乱暴なグライムズはこの少年を荒くこき使い、少年はあるとき崖から足を滑らせて亡くなってしまいます。事故死なのですが、少年がいなくなったことで村人たちはヒステリックな集団と化す。そして少年の死を知った長老(理解者の一人)は、グライムズに船を沖に出して船ごと沈めるよう促します。半狂乱になったグライムズは海の藻屑と消えていく。村は再び日常をとり戻します…。

オペラというと華麗か壮大なものが多いと思うのですが、これはかなり違いました。灰色と黒のシーンが圧倒的に多く、途中で息が詰まりそうでした。誰が悪人で誰が否かという単純な話ではなく、異色なものを排除しようと動く集団というものの怖さとエネルギーを見せつけられた作品でした。オペラの中では、実はピーター・グライムズだけでなく、未亡人の教師、酒場の女たち、孤児なども、たやすく排除の対象になる位置に置かれています。集団というのは、何かを疎外する対象を作るという、危険な要素を常に孕んでいるものなのかもしれません。

パンフレット『ピーター・グライムズ』






ポンポンえのころぐさ

2012年10月04日

今日は「ちかれたびー」。←この言葉知っていますか?何でも昭和の時代の滋養強壮ドリンクのCMで使われたのだとか。農作業を終えた男性がつぶやくらしい。家族がしばしば使うもので…。

ですので、今日は画像一枚。えのころぐさ(ねこじゃらし)が風に揺れてとても可愛かったので。

えのころぐさ





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