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ブログ 心's LOOM

採音

2023年08月24日

呼吸法の練習時に使えるような心地いい音を求めて海へ行きました。

呼吸法は本当に色々教わりましたが、ゆったりできるようなものとしては波の満ち引きがちょうどいいだろうと思い、波音の採集です。スマートフォンでなかなかいい音源が取れたと思ったのですが、PCに送るときに容量オーバーでエラーとなりました。何か手続きをすれば出来るらしいのですが面倒くさいのでout。デジカメを使っていた時の方が楽だったな…。

というわけですので面接室で必要な場合はスマフォから使用してみたいと思います。その手のBGMアプリは沢山ありますが素朴なものはあまりありませんよね。

道の駅の夏の花              

夏の雲

 

 


お盆休み

2023年08月12日

ぼやぼやしていたら8月の休業日更新が遅くなってしまいました。明日8/13(日)から8/16(水)までお休み致します。17日(木)より通常営業となります。

毎日蒸し蒸しと暑苦しい日々が続きますね。「熱中症予防のため夜間もエアコンをかけて、寒かったらお布団を掛けて寝ましょう~」とワイドショーで言っていましたが、エアコンをかけて寝る調整の難しさ、息苦しさ、皆さんはどうしているのでしょう…。家のエアコンが安物なのでしょうか…?

窓を全開にしたり閉めたりファンを掛けたり止めたりエアコンをつけたり消したりと一体夜中に何回起きているのだろうと、少々疲れが溜まってきました。氷枕を使うと眠りに入り易いですよ。今流行りのクールネックリングはせいぜい15分くらいしか持続しません。

地球沸騰化とも言われ始めていますが、8月の仕事の仕方を何か変えられないものだろうか…と漠然と、楽しく妄想しています。

プルメリア


『君たちはどう生きるか』

2023年08月03日

宮崎駿監督の新長編映画『君たちはどう生きるか』を観てきました。ローカルなミニシアターで観客5名、前から2番目に座って大いに鑑賞してきました。

何しろ宣伝広告が一切なく、あらすじも全くわからず、評判では「一度観ただけではわからない」ということだったので、全て見逃すまいと意気込んで参りましたが、やはり3回くらい鑑賞しないとわからないお手上げの作品でした。

ネタバレになるので内容は言えませんが、借りぐらしのアリエッティやもののけ姫とその他今までのジブリ作品総勢がごったまぜになったような印象です。

子どもの頃深く影響を受けた小説、吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』はほとんど関係していないように思いましたが、そこはどうなのでしょう…。この小説ではコペル君という少年とコペル君の叔父さんの対話が主軸となっていました。博識で教養ある叔父さんが世界や事象の見方・捉え方をコペル君に優しく教えてくれるものでした。

私はそのコペル君のように、新しい世界観を構築していくような少年を映画に期待していたのですが、登場人物の少年は大分異なり「個人のトラウマ」を克服したようにしか映らなかったのですが、それはまだ浅い理解だからかもしれません。

そういえば英会話の先生が英語の題は『The boy and the heron』と教えてくれました。heron は初めて知りましたが、鳥のサギですね。アオサギが一羽出てきますが、もしやこれは叔父さんの変身でしょうか?それとも…

時期をずらしてまた観てみたい作品になりました。

8月3日種蒔き


研修から戻って

2023年07月26日

学会及び研修先の神戸から無事戻ってきました。今年はコロナ、今のところ大丈夫のようです。ホッ、一安心です。神戸の街は午後5時くらいは意外にも涼しく感じられました。海風が入るからなのでしょうか、港町だということを改めて実感しました。横浜に似ているようで似ていなくもありますが、大分神戸の街を親しく感じられるようになってきました。

今回学んだのは「神経感情身体化自己療法」というもので、これから見返しをして体に落とし込まないといけません。盛り沢山で頭が混乱してくる研修でしたが、受胎時、胎児期、誕生~3歳くらいまでの通常、記憶のない年代のトラウマも扱える療法ということで、実習を通して興味深い体験でした。

心理療法は art であり、クライアントとセラピストの信頼関係の上に成り立つものだと改めて感じ入りました。


神戸元町:帯状のネオンは中華街


虐待の二次トラウマ

2023年07月13日

最近気になるニュースがありました。
ある大御所ミュージシャンの「大切なお知らせ」を読みました。心のなかで何をどう思うかはその人の自由ですが、自分の立ち位置がどこにあるのか自覚して発言してほしい、特に社会的に力のある人は己の発言力の影響をよくよく考えて発信してほしいと強く思いました。

心を扱う仕事をしているので看過できないのですが、性加害・性虐待は社会的、倫理的な問題などでは決してなく、犯罪なのだということを忘れてほしくありません。年端もいかない子どもたちが性被害に遭うと、特に加害者が権力ある立場の人や日頃自分に良くしてくれる立場の人であると、自分の身に何が起きたのかあまりよく理解できない、ただしあまり口外してはいけない、秘密にしなくてはいけない、自分が悪いのではないか…という負い目のようなものを陰に陽に抱え、その後、生き辛さを抱えたり乱高下の激しい人生を送っているように実感します。

自分が経験したことをやっと口にすることができるようになっても、それを受けとめる大人や社会の側の姿勢や発言によって、二次トラウマを受けることにもなります。二次トラウマの方が実は傷が深いという報告もあるくらいです。「話すんじゃなかった」と更に自己のなかに閉じ籠ったり、自己否定感、無力感、自己懲罰などが強まらないか、非常に危惧されます。

「性加害は追及されねばならないが、それとその人の仕事の偉大さは別であり、その人に自分は恩義がある。自分が人として大切にしているのはそこなのだ」というようなことを力のある者が述べたとしたら、意を決して発言した者たちがどのように感じるのか、なぜ想像がつかないのでしょうか…。仮に自分の子どもが同じ目に遭遇していたら、その時は異なる発言をするのでしょうか。

大人として残念だなと本当に思います。家人が彼の曲を聴いていて間接的に私も聴いていただけに、尚一層複雑な想いを拭えません。

 

 


2023年06月22日

この度は急遽お休みをいただきましてありがとうございました。

ここのところ夜あまり眠れない時、何か読むよりはビジュアルに訴えかけるものがいいように思い、しばしば相国寺蔵の「十牛図」を眺めていました。これは仏教の悟りに至るまでのプロセスを描いたものとのことですが、確か、河合隼雄先生は「自我が自己(セルフ)に出会う東洋的なプロセス」として紹介していたように思います。宗教学者・哲学者の上田閑照という先生も、似たような解釈であったかと記憶しています。

青年(自我)が牛(セルフ)を探して、見つけて、格闘し、飼い馴らし、etc.というプロセスが10枚の図(絵)で描かれています。10枚の図は起承転結を超えて再び「起」になるので一つの円環を成しているともいえるし、また図そのものも円のなかに描かれています。幾つもの円が多層的に描かれていて、とても興味深いものです。

自我とセルフを最大に単純化して、青年を「思考、悩み」、牛を「無意識を含めた丸ごとの自分」と捉えてみると分かり易くはないでしょうか。ご興味のある方は検索してみてください。解釈を入れずに絵を眺めたり、または河合隼雄先生の本などを読まれるといいかもしれません。


自分に向ける言葉

2023年05月17日

5月になりました。
そろそろ4月から始まった新学期や新年度の疲れが出てくる頃ではないでしょうか。

最近空き時間に、私もセルフ・コンパッション(慈悲)のワークブックをチマチマとやっています。何回でも行う度に新たな発見があります。

自分にダメ出しをしたり、罵倒したり、心のなかで否定的な言葉を吐いたりしていると、外界の脅威に接した時と同じ反応が神経系に起きるとのことでした。虐待やいじめなどトラウマ体験に遭遇した時に生じる生理反応と同じような状態を、自分で自分に引き起こしているようなものなのです。

ですので、自分のことも「他者のなかの一人」として扱ってみる。それも「大切な他者のなかの一人」として、客体化して扱ってみることが大切です。大切な人に、ダメ出しの言葉や冷酷な言葉は吐かないでしょう。厳しいことを言うときもあるかもしれませんが、そこには温かさや建設的な要素、慈しみの感情を含ませると思います。

そうすると今度は「大切な人なんて私には誰もいない」という言葉が聞こえてきそうですが、イメージのなかで何となくでも大切な人を創ることは出来るはずです。

canola flower fields


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