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ブログ 心's LOOM

人の評価

2012年04月25日

時々読む日刊イトイ新聞(webサイト)で面白い企画がなされています。これは「人の評価がとても気になる」という人に是非読んでもらいたいなと思いました。面白いんですが、読んでいて鳩尾(みぞおち)あたりがヒヤヒヤっとするんです。この身体感覚、どう言語化したらいいのでしょう?

その企画とは、就職活動に難航している就活生が、「糸井重里氏に面接をしてください」と頼み、その面接のやり取りが掲載されているのです。彼(就活生)は、何も糸井氏の下で働きたいのではなく、「糸井氏だと彼の話を真摯に聞いてくれそうだから」、こういった企画を持ちかけたのでした。

就活生は幾つもの面接で面接官にそっけなくされ、ろくに話さないうちから「ああー、あなたはこういう人ね…」と一蹴され、就職面接に疲れている。優秀で、「自分のことを理解してほしい」と真剣に悩むタイプの学生さんです。「自分がどう思われているか、評価をとても気にする」とご本人も言っている。

この学生さんと糸井重里さんのやり取り、なんだかセラピーのようです。ここでゴタゴタ書くより、まずは読んでみてください。就活生はもちろん、人の評価を気にする人がラクになるヒントを探せると思います。

かくいう私も、人の評価が気にならないわけではない。「評価が気になる自分」というものに気付いているというべきでしょうか。ちょっと権威のある人や尊敬していた人が、自分に接する態度と他の人に接する態度が違う場合など、「なんか…嫌な感じ…」と落胆、失望します。でもこれはしょうがない。相性というのは確実にあるし、そこに固執すると他の関係の機会を逃してしまうと思うのです。

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温もり

女の一生

2012年04月24日

モーパッサンではありません。 NHK の朝ドラのことです。

今回のも前回のも前々回のも、かわいい。前回のは最初「????∞」と思ったけれど、観ているうちにハマっていきました。今回のと前々回のは、清く麗しく可憐な乙女が主人公。両者、学業的にも秀でており(現朝ドラヒロインは松竹梅の「梅」設定だけれど医者になるのだからね…ぶつぶつ…)、謙虚で、礼儀正しく、優しい。いかにも NHK が好みそうなタイプ。

「ないない、こんなに純で汚れのない青春なんてあるわけがない。思春期も青年期も人の心はもっともっと複雑なもの。だけどこんな可憐な女学校生活送りたかったなー」と思いながら楽しんでいます。

それと比較して前々回の朝ドラは異質でした。大阪弁のヒロインの豪快な喋り(啖呵?)が見ていて気持ちよかった〜。自分が関西弁もできないし啖呵も似合わないしごくごくふつうの人間なので憧れるのでしょうね。このヒロインは人生の酸いも甘いも噛み分け、洋裁の腕で逞しく生き抜いていった人。ヒロインの子どもたちの姉妹葛藤も凄まじかったです。もう少し凄みを増したら十分映画になりそう。

この同じ朝ドラでも作品の匂いの違いは、脚本ではなく演じているヒロインの年齢のせいではないでしょうか。前回のヒロインは確か30才。良い意味でそれ以上にも見える。だから奥行きが出たのかもしれません。

ラベンダー3本



雨降りの日は

2012年04月23日

一日雨ですね。しかも時折、雨脚が強い。

やろうと思っていたことができず、こういうときは心理療法家としてのクオリティーをあげるための test 勉強です。院の時に使っていた文献を引っ張り出しておさらいです。

月日が経つと、しっかり赤ペンでラインを引いていたところも、すっかり忘れています。だけど、ラインを引いていた箇所がなかなかセンスのよいところだったりすると、自己満足ですが嬉しくなります。こういうふうに自分で自分を叱咤激励していかないと、毎日の持続は難しいですね…。

今日の画像は、福島の友人から贈られた変形版招きねこ。鯛ねこ?東北地方の「張り子」って言うのでしょうか。振るとカラカラと軽妙な音がします。震災の時にくれたもの。眺めると力が湧いてくるたいせつなものです。


張り子の猫



脳と意識2

2012年04月22日

今日のブログも前回の続き。Newton特集「脳」のことです。

現在、脳科学において、「イージー・プロブレム(簡単な問題)」と「ハード・プロブレム(難しい問題)」というのがあるそうです。

例えば、赤いリンゴを見たとき、脳のどこが活動しているかを調べることはイージー・プロブレムなのです。目から入った情報が、神経細胞(ニューロン)を電気信号や化学信号となって伝わり、脳のどの場所で情報処理されるのかは、大方解明されているそうです。脳はまるでコンピュータのようですね。コンピュータが脳のようと言うべきか…。

一方、「あのりんごの赤い色の感じ」がどうやって生み出されているのかは、「ハード・プロブレム」というのだそう。

こういう「〜の感じ」というのを「クオリア」と言って、個人が主観的に感じる「質」のことなのだとか。また同じ目の前の赤いリンゴを見て、「赤いな」と感じたとしても、人によって赤の感じ方は様々なのではないか…。
この個人的・主観的な意識経験が脳のどこで生まれているのか、というのが脳のハード・プロブレムといわれているようです。

へえぇ…。何だか…、むずかしいですね。記憶や学習、嗜好(好き嫌い)などは、この「〜な感じ」よりもっと後の段階の脳の活動なのでしょうか?

個人的には意識の解明(心の解明)が脳科学で全て言い尽くされる日が来ないといいな、少なくとも生きているうちは…と漠然と思います。

猫の意識
↑ねこに意識はあるのか?それとも本能か?




脳と意識

2012年04月21日

Newton 5月号のテーマは「脳と意識」。中吊り広告で気になっていたので買ってみました。

意識とは何か。
脳という物質から(脳科学の立場から)意識について説明することができるのか。

以上2つの観点からの特集記事でしたが、意識が説明されればじゃあ無意識も説明され尽くすの?と益々興味深くなりました。

2/5付けのブログで次のようなこと書きました。

「目の見えない人がいます。彼は視神経や角膜など目そのものの異常はないのですが、脳の中の後頭部・視覚野に損傷があるため目が見えません。視覚野は目から入った情報を処理をするところです。その全盲である人に、あるスライドを一枚ずつ見せていき…スライドには、人の笑った顔、怒った顔、悲しげな顔、困惑した顔など、様々な表情が一つずつ映し出されています。被験者はスライドを提示される毎に、「ネガティヴ」「ポジティヴ」と顔の判断をしていき…悲しげな顔=「ネガティヴ」、微笑んでいる顔=「ポジティヴ」といった風に。目が見えないのに、その人は正確に表情を判断することができる。…これは、人が情動を感じとって判断するのは、目ではなく脳の扁桃体という部分で行うからだそうです。…」

これと同じような面白い実験がNewtonにもありましたので、書いておきます。画像を見てください。正常な視野の人は上段の図のように「ツツジの花、蝶、ボール」が見えます。しかし、左脳の視覚野に損傷がある人は(網膜や視神経には異常なし)、右側のボールが見えなくなります(中段図)。半分視野が欠けるのですね。

盲視のメカニズム

けれども半盲の人に「あてずっぽうでもいいからボールの位置を教えて」というと、高い確率で場所がわかるのだとか。これを盲視というそうです。

どうして見えていないのに「この辺」と場所がわかるのか?これは視覚情報処理には幾つかのルートがあるからなんだそうです。例えば「リンゴを見てリンゴが見えた」というような、「意識にのぼる」視覚情報ばかりでなく、無意識のうちに見えている状態が実は沢山あるのではないかということです。

もしかしたら視力に問題のない人でも、例えば自分の背後のことなんかが見えているのかもしれません。というのは飛躍しすぎの考えでしょうかね。




ビブリオセラピー

2012年04月19日

自宅の掃除をしていたら懐かしいマンガ本を見つけたので、カウンセリングルームへ持ってきました。樹村みのりの4部作シリーズ。これメンタルヘルス機関の出版部が売っていたものなんですよ。私は心理の勉強の合間に、ゴロゴロしながら読んで気分転換をはかっていました。

樹村みのりシリーズ

ビブリオセラピーという言葉をご存じでしょうか?ビブリオとは書籍のこと。本を読むことが治療になる、ということです。読書はバカになりません。知識を沢山蓄えて自分を防御することは治療にはなりませんが、本を読むことは書き手との対話ですし、自分の狭い了見が断然広がっていくと思います。

もちろん、良書ならばマンガでもよし。
良書ならば…。といいつつ、うちには毎月数冊のコミックが送られてくるので、結構いろいろなものを社会勉強のために読んでいます。今注目しているのは「闇金ウシジマくん」。こわい世界です…。





アイデア

2012年04月18日

白山通り沿いの銀杏の新緑がとてもまぶしくなってきました。ここを通るときは下を向かず(下は汚いので)、上を向いて歩きましょう〜。

さてさて。
昨夜はETV特集を観たところ、「女性の起業」について報じられていました。これは観ていてとてもためになり、女性ならではの強みと弱点がわかりました。

まず女性ならではのアイデアの豊富さ。

例えば、外でも胸を見せないで授乳できる洋服の製造販売。ふふふっ、男性には想像できないでしょうね。私はかつて都内の地下鉄で堂々と胸を出して授乳させているママを2度も目撃したことがあるのですが、あまりの豊満さに貧血を起こしそうでした…。

それから、ピアスの耳朶の後ろ側の絶対に落ちない金具とか、大型店舗の透き間スペースを賃貸する仕事だとか、女性ならではのユニークな視点が満載でした。

一方、女性たちに不利なのは、資金繰りや経営ノウハウの問題。素敵なアイデアを生かすには女性の頑張りも必要ですが、何より支援の手が欠かせません。何らかの後押しがあれば、ひょいと動ける人たちが実はけっこういるのではないかと思います。

クリスマスローズの花





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