2022年03月19日
暖かくなってきて自然界の草花や生物、人の動きなど色々なものが活動的になってきましたね。
新規予約の御電話をいただくことも増えてきました。折角いただいたのに折り返しのご連絡をできない場合もあり、大変申し訳なく思っております。応答メッセージにありますように、予約枠に空きがある場合にのみ、なるべく一時間以内に返信をさせていただいております。近年、体力を踏まえ枠数自体も制限をしております。どうぞ御理解のほど宜しくお願い申し上げます。
馥郁
香りの贈り物
桜
2022年02月24日
今日は先日観たダイアン・キートン主演のアメリカ映画『チア・アップ!』(2019年原題Poms)のお話。ストーリー展開も想像がつく単純に楽しめるコメディでしたが、色々な「かくあるべし」に囚われている女性たちに観てほしいと思いました。
平均72歳の女性たちがチアリーディングチームを結成する話なので、幾ら憧れのダイアン・キートンが出ているからといって気色悪くて痛々しくてずっと観られずにいました。でもね、観ると実に面白いのです。他人の嘲笑なんか地獄に捨ててやろうって彼女たちは叫ぶのですが、恐怖や不安に襲われながらも自分の人生を楽しむ姿勢が潔いのです。ダンスも案外キュートです。
映画はアメリカのシニアタウンが主な舞台になっています。私も一度カリフォルニア州のシニアタウンを見学したことがあります。自然を借景に綺麗に整備された広大な敷地の中に広い平屋の家々が並び、コミュニティセンターや体育館などの文化娯楽施設が併設され、居住者同士が交流し充実した生活を送れる空間となっていました。もう忘れてしまいましたが、多分ゲートがあって治安も守られているのだと思います。コテージ点在型のリゾートの様なゆったり感がありました。心理の先生が住んでいらして学生たちを見学がてら招いてくれたのですが、個が守られつつ孤独になることもない安息の地であるように見えました。但しリッチな高齢者しか買えないようなので、そこが難点ですね。
映画の主人公もそれまでの家や家財を処分して一人でシニアタウンに越してきます。そして相当お節介な隣人がいて巻き込まれていくことから話は始まります。作品を観ていると、仲間がいることの大切さ、自分が好きなことを実行することの大切さ、何よりそれらはその気さえあれば、何歳からでも可能なことを教えてくれます。だって映画の世界じゃない、とは言わずにね。
2022年01月30日
ブログ更新を放っておいてしまいました。
今月は幾度か早朝に家を出て海外とのオンラインワークショップを受けていました。それにしても夜明け前はキリキリとした強烈な寒さですね。窓外の景色もまだ真っ暗で、一体、自分がいるのが夜なのか朝なのか分からなくなる錯覚に陥ったりしていました。
受講した心理療法の話題は置いておき、講師の著書にあった謝辞の一文に大いに考えさせられました。
欧米圏の文献によくみられるように、謝辞で家族や同僚等に愛や感謝を述べるのがありますよね。妻○○のおかげでこの本を完成させられたとか、愛する子ども○○にインスパイアされた、などと個人名がオンパレードに並び、いつも感心させられます。と同時に、かなり過剰な表現に思えなくもなくお腹がいっぱいになるのですが、まあこれは文化の違いなのでしょうね。比較的日本の著者は、編集者へ迷惑をかけたことを詫びている場合が多いように思うのですが、これもまた面白いですね。
脱線しましたが今回私が感心したのはそこではなくて、「私たち家族は互いに学び、共に成長するために集まりました。」というくだりでした。家族というものに対しこのような発想を全くしたことがなかったので非常に新鮮でした。レトリックの部分があるのかもしれませんが事実だとも思います。「互いに学び、共に成長するため集まる…」、すごいですね。子の立場から見た家族って気付いたら家族だったというか、主体性や意識を超えたところにある、逃れがたい大前提でしかないと思っていましたが、この一文には温かいものが感じられたのです。
子は親を選べないとか(親も子を選べない?)、親ガチャだとか昨今言われていますが、これからは日本においても色々な意思のもとに形成された家族というものが増えていくのではないでしょうか。
2022年01月06日
昨日から本年度の始まりです。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
本日、東京は午前中から雪となりました。
とても寒いですね。
写真は1月4日ふらっと立ち寄ったところの神社の樹です。
幹も枝も葉もとても清々しく、思いっきりこの樹の精を吸い込んできました。
オミクロン株も猛威を振るってきていますが、2022年が誰にとっても実りの多い年でありますように…
皆が支え合って生きていけますように…
2021年12月25日
今朝起きてAmazon Alexaに声を掛けたらクリスマスソングを歌ってくれました。
昨日の帰りは神保町交差点付近でベートーベンの第九「歓喜の歌」が大音量で流れていましたが、誰かのいたずらかと思いそそくさと帰ってきてしまいました。今日知りましたが、岩波神保町ビル前広場で行われる毎年恒例の「クリスマスキャロルの夕べ」だったようです。ああ…、残念でした。
生の歌や音楽からも、人々の大きな集まりからも遠ざかったこの2年間でした。その分、勉強会も学会もオンラインばかりになり充足不足色々に感じることが多々ありましたが、この先もしばらくこのような生活が続きそうですね。元に戻ることもあれば確実に変化することもあるのでしょう。
近年はコロナや他の面から安全第一を考慮し予約枠を限定して対応してきましたが、一つ一つのセッションから、心理療法家としてまた一人の人間として沢山のことを教わり学ばせていただきました。心より感謝申し上げます。
来年もオンラインは勿論のこと、面接室でのセッションが継続できますよう、引き続き精進していきたいと願っております。
湯たんぽベア
2021年12月19日
心理カウンセリングとはなにか、ということを改めてお伝えしていく必要があるとここのところ考えていました。ブログではつらつらと取り上げることにして、いずれウェブ上の固定ページを書き換えたいと思っています。
心理カウンセリングとは、簡単に言えば「自己理解を深めながら、自分の行動(そこにはコミュニケーションも含まれる)を変えていくこと」だと捉えています。また、「自分」とは常に他者との関係性において立ち現れてくるものなので、当然、他者との関係性が扱われることになります。他者には家族、友人、知人、恋人、集団社会などが挙げられます。
カウンセリングでしばしばみられることに、「問題や症状のある誰かを変えてほしい、治してほしい」という主訴で来られる方が結構いらっしゃることです。あるいはそこまで明言しなくても、「問題ある人と関わる方法を知りたい」という訴えがあります。
後者ならまだしも、「セラピーの場にいない人(他者)を変える、治す」ということは不可能なことです。治療で可能なのは、あくまでも自分自身です。その問題や症状のある他者と関わっていく、自分自身の長年の考え方や対人関係の特徴、来し方行く末の身の振り方などを探っていくのが、サイコセラピーの本領なのです。
2021年11月28日
価値観や世界観を変えることは結構難しいことだなといつも思うのですが、皆さんはどうでしょうか。
生まれてから育った環境で形成されたものの影響は強固な岩盤のように思えてなりませんが、もしかしたらコペルニクス的転回を迫るものとして近年の性の多様性の問題があるのかな…と最近よく考えています。
性の多様性について理解している人もそうではない人も、性差(ジェンダー、セックス)について学べる番組がつい最近ありました。それはNHKスペシャルの「ジェンダーサイエンス、男×女、性差の真実」です。観られなかった方は見逃し配信やサイトのダイジェスト版を読むことができます。
体の性差や脳の性差の仕組みや真実について科学的に知ると、今や身近に見聞きするようになった性の多様性についての理解が進んでいきます。ああ、そういうことだったのね、そういうことが起きていたのね…と目から鱗が落ちるとはこのことでした。
番組によると、脳の性差については男脳か女脳か明確に区別できる人は10%くらいの少数派で、90%は「男女モザイク能」だということでした。大半の人は、両性的か中性的、それもグラデーションは人それぞれなのです。
自分の脳がどのようなモザイク脳なのか知りたいと思いませんか。番組サイトには、イスラエルの先生の研究の一環で来年3月に質問紙テストが受けられると載っていました。自分のメールアドレスを登録しておけばそこに送られてくるようです。(受けられる方は、サイトを良くお読みになり御自身の判断と責任が必要になります。念のため)